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【読書感想】ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生/上遠野浩平

ブギーポップの原作を読み返すプロジェクト第8弾。 

ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生 (電撃文庫)

ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生 (電撃文庫)

 

エンブリオ炎上って検索しても出てこなくて、なんで?って思ってよく見たら炎生だった。発売後19年目にして初めて気が付いた真実がそこにあった。

 

とりあえず、今回は最強ことフォルテッシモと、イナズマこと高代亨がバトる話…でほとんど説明がついてしまうのだが。それまでにはいろいろと紆余曲折があり、様々なキャラクターが絡んでいくのはいつもの通りだ。

 

フォルテッシモとイナズマという超人同士の最初の戦いにおいて、一般人としての肉体しか持たないにもかかわらず友人である亨をかばい、倒れた谷口正樹は、織機綺に見守られながら病床にある。助かるとは思えないほど重い傷を負った彼の運命は。今回は出番がほとんどないにも関わらず、イナズマの行動原理としてその存在感を見せつけた。

 

エンブリオを所有することになり、自ら「死を操作する」能力の片りんを手にしてしまった穂波顕子は、自分の力に恐れ、戸惑う。最後の最後まで普通の人間でい続けた彼女が、死神ブギーポップに相対した時、一瞬すべてを凌駕する強さを発揮した。

 

統和機構に反逆する合成人間パールは、彼女のたった一つの目的、生き抜くことのためにすべてを投げうった。フォルテッシモの傍にい続け、そのすきを窺い、エンブリオを求め、そして最後は何も持たずに退場した。ある意味では、彼女はこの物語の最大に被害者であり傍観者でもあったかもしれない。

 

そしてそういった人々の運命をぶん回しながら、ついに決着の時を迎えたフォルテッシモとイナズマのバトル。改めて読んでみると、熱いながらも、まお約束だよなっていう内容だった。空間系の能力者を倒すときに、水とか血とかで攻撃を可視化するのはあるあるだよなあ。そこまでひっぱりにひっぱっただけに、ちょっと拍子抜けだったかもしれない。それでも、ここまでバトル自体に重きを置いた描写はシリーズでも初めてだと思うし、上遠野さんがバトルもかける人なんだってことが良く分かった。 

 

今回ブギーポップはあまり見せ場がなかったね。超人クラスの能力者二人が出ていたから、影が薄かった。一番印象に残ったのは、最後のフォルテッシモとの絡み。完全に騙されたフォルテッシモがかわいそうで面白くて。死神を信じちゃいけないね。

 

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