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【マンガ感想】進撃の巨人 第109話 「導く者」

※別マガ2018年10月号掲載分のややネタバレあり感想です。アニメ派、単行本派の方はご注意ください。

 

エレン全く登場せず。しかし、どうやら104期の同期生でありながら独特の立ち位置をとっているフロックが、後輩とともにエレンを信奉するような形になっているらしい。それは104期上位メンバーがエレンを信じるのとはまた違った、宗教的な何かにも見えなくもない。しかも、義勇兵のイェレナがそこにかんでいるらしい…。この辺りは、今回はとりあえず謎かけをしたというところか。

 

まあ、義勇兵、もしくはイェレナ単独かもしれないが、なにかしらの思惑があるということ。しかし、エレンを利用して地ならしをさせることになんの得がある? 地ならしはあくまでも、他国に対する抑止力であって、実際に発動させることはリスクが高すぎるのはハンジが言うとおりに思える。結局、エレンが本当になにを考えているのかがわかれば、このへんのからくりが見えてくるんだろう。

 

印象的だったのは、ミカサに助られたルイーゼ、サシャに助けられたカヤという二人の少女が登場したことだ。しかもポッと出ではなく、ちゃんと過去に描写されていた模様。後付け伏線なんだろうけど、マンガの書き方として「上手い」と思わされる。諌山さん、いつからこんな、ベテラン作家のような技術を身に着けたのか。やはりブレインが優秀だからなのか。

 

幼いころ巨人に襲われた経験があり、同じような境遇の二人で、それぞれ自分を助けてくれたお姉さんにあこがれ、自分もそうなりたいと思っているという共通点がある。気になったのは、その描き方が、微妙にニュアンスが違うように思われたことだ。

 

ミカサにあこがれるルイーゼは、どこか盲目的に力を求める危うさを感じさせる。同じ場面でミカサもまた、エレンに助けられたシーンを回想するが、これまた頭痛&不穏なイメージの表現だった。なんとなく、ミカサールイーゼの方向性では、みんなが幸福になれる結果を生まないよ、と示唆しているように思えた。

 

一方、サシャに助けられたカヤは、自分も同じように人を助けることで、人の輪を広げていこうとしているように映る。サシャの両親を含む、その周辺の人々が作り出す温かい風景とともに、その様子は肯定的に描かれている。メタ的なことを言えば、何しろ、現在の進撃ワールドで最もヘイトを稼いでいるガビを助けようというのだから、生半可な覚悟では務まらない役割だ。

 

これもまた上手いとしか言いようがないのだが、ガビが物語上、あるいは読者から、「許される」ためには、サシャに許してもらうしかない。しかし、そのサシャはもうこの世の人ではない。だからこそ、サシャが救ったカヤと、そして次号で登場するであろう、マーレ人でありながらサシャに好意を持っていた料理人のニコロが鍵になる。その結果が吉と出るのか凶と出るのか、まだまだ予断を許さない展開が続きそうだ。

 

過去の感想

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